飛行機チケットの便利な仕組み、ストップオーバーとオープンジョーについて紹介します。
飛行機のチケットについて 往復が基本
飛行機のチケットは、レガシーキャリアは往復チケットが基本、LCCは片道チケットが基本です。往復料金が基本のレガシーキャリアで片道チケットを予約しようとすると、割高の運賃になることがほとんどです。
今回はレガシーキャリアの往復チケットを応用した、ストップオーバーとオープンジョーについて紹介します。LCCは単路線のチケットを単純合算した運賃なので、利用したい路線を順番に予約していけば問題ありません。
ストップオーバー
直行便でなく乗継便を利用すると経由地で乗り換えを行いますが、乗り換え時間を24時間以上取ることをストップオーバーといいます。もちろん、その間に荷物を受け取りその国に入国することもでき、経由地で観光などを楽しむことができます。通常は1日から1週間くらいまでのストップオーバーが認められており、運賃も往復運賃と殆ど変わりません。
例として、香港経由の乗継便でバンコクに行く場合に、往路もしくは復路の途中に数日間香港に滞在することができます。
注意事項として直行便があるのみにも関わらず、ストップオーバーをしようと運賃は割高になります。また、レガシーキャリアはチケット単位で一連のセットになっており、鉄道の途中下車前途無効のような仕組みになっています。前例で香港にストップオーバーしたままバンコクに行くのをやめてしまうと、帰路の香港から名古屋のチケットも無効になります。
オープンジョー
往路と復路の発着地が異なる航空券のことをオープンジョーといいます。ジョー(jaw)とは英語で顎のことで、開かれた顎が原意になっているものと思われます。
オープンジョーにはいくつかのパターンが有り、具体的な例を上げておきます。
2. 往路 名古屋→バンコク 復路 バンコク→羽田
3. 往路 名古屋→バンコク 復路 シンガポール→羽田
オープンジョーはいくつかのパターンがありますが、往復運賃と殆ど変わない料金で複数地に立ち寄ることができます。1.の例だとバンコク、シンガポール間は別途LCC便を予約すれば、一回の渡航で2都市に滞在できます。バンコク、シンガポール間を含めて一連のチケットとして予約することもできますが、高額な正規運賃になることがほとんどです。
注意事項として、運行距離があまりにも違う路線を選択すると、距離の長い路線の運賃が基準になります。飛行機会社は距離のエリアで運賃を決めているようなので、往路と復路は似たような距離の路線を選ぶのがいいと思います。
予約方法
ストップオーバーもオープンジョーも航空会社のウェブサイトから予約することができます。ただし、通常の往復便みたいに簡単に最安値運賃を探すことは難しく、何回かパターンを変えて検索する必要があります。
今回はキャセイ航空の例で説明しますが、他のエアラインでもほぼ同様の手続きで予約できます。通常はトップ画面から「往復」か「片道」で検索しますが、「2都市以上/途中降機」から検索します。
■2都市以上/途中降機 (往復/片道の近くにあります)
■1路線ずつ出発地、目的地、日付を入力し、最後に検索
その後は一路線ずつ順番に出発空港、到着空港、出発日を入力していきます。すべての路線を入力後して検索すると、搭乗可能便と運賃が出てくるので、あとは通常の予約手続きと同じに進めることができます。
安いチケットを探すちょっとしたTipsですが、始めに往路便の往復で検索して、運賃の安い日のアタリをつけておくのがいいと思います。飛行機チケットは往路の出発日で値段が変わることが多いので、価格の安い出発日を見つけてから、ストップオーバー、オープンジョーのチケットを検索すると効率的だと思います。
ストッパーとオープンジョーの利用事例
ストップオーバーとオープンジョーは組み合わせて使用することができます。今回はキャセイ航空を利用した、東南アジアの3都市滞在のチケット例を紹介します。
2.往路2 香港→シンガポール
(シンガポール→バンコク LCC便を別途予約)
3.復路 バンコク→香港→名古屋 *オープンジョー
キャセイ航空は香港籍のエアラインで香港空港が拠点となるため、東南アジアに行くには便利なエアラインです。
名古屋からの東南アジア便は香港空港で乗り換えになるので、ストップオーバーを利用して数日間香港に滞在します。その後は香港からシンガポールに向かい、数日間滞在します。その後のシンガポールからバンコクへの移動はLCCチケットを別に予約します。同区間なら1万円以下のLCCが頻繁に往来しているので、チケット確保は難しくありません。バンコクからの帰路はオープンジョーを利用して、バンコク→香港→名古屋の経路で日本に帰ります。
この旅程であれば、一回の旅行で香港、シンガポール、バンコクの3都市に立ち寄ることができます。飛行機代は名古屋→シンガポールの往復料金程度に、シンガポール→バンコク間のLCC料金が掛かるだけです。
このように、ストップオーバーとオープンジョーを組み合わせれば、旅行の範囲は格段に広がり、一週間程度の旅行でも複数都市に滞在することができます。
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