昨日は各航空会社のセーフティー・レーティング(安全性)について紹介しましたが、本日は飛行機の事故件数と犠牲者数についてお知らせします。
飛行機事故と犠牲者の推移
Aviation Safety Networkというウェブサイトに飛行機事故の件数と死者数が乗っていたので紹介します。14人乗り以上の民間飛行機の統計で、1943年以降の飛行機事故が集計されています。事故は「hull-loss accidents」と書いてああるので、墜落事故と考えればいいと思います。
過去十年間の平均では、年間26.6件の事故が発生し、年間546人の方が飛行機事故の犠牲になっています。この中には南米、アフリカなどの安全水準の低い航空会社や、50年以上前のプロペラ機のデーターなども含まれての統計です。
1960年代、1970年代は毎年1,000人から2,000人の犠牲者が出ていましたが、近年はフライト数が増加したにもかかわらず減少傾向にあることから、航空技術が飛躍的に進歩し、飛行機の安全性が高まっているのだと思います。
飛行機事故のニュースは大々的に取り上げられ記憶に刻まれますが、犠牲者の実数はそれほど多くはありません。
年 | 事故件数 | 死者数 |
2016 | 17 | 258 |
2015 | 14 | 186 |
2014 | 20 | 691 |
2013 | 29 | 265 |
2012 | 23 | 475 |
2011 | 36 | 524 |
2010 | 32 | 943 |
2009 | 31 | 760 |
2008 | 33 | 588 |
2007 | 31 | 773 |
平均 | 26.6 | 546.3 |
交通事故死者、自殺者との比較
日本国内の交通事故死者と自殺者の数についても調べてみました。両方共に日本国内の統計ので、比較対象が違いうことはご了承ください。
交通事故の犠牲者は1970年のピーク16,765人から、近年は大幅に減少していますが、依然として多くの方が毎年犠牲になっています。自動車の安全性向上により、昔より安全な乗り物になっているのは事実ですが、国内だけでも毎日10人以上が犠牲になっています。
次に自殺ですが実は交通事故の犠牲者よりも遥かに多くの人が自ら命を絶ち、年々増加する携行にあります。日本は豊かな国と言われることが多いですが、自殺は交通事故よりも遥かに大きな社会問題だと思います。
飛行機事故 死者数 | 交通事故 死者数 | 自殺者数 | |
2016 | 258 | 3,906 | 21,888 |
2015 | 186 | 4,117 | 24,025 |
2014 | 691 | 4,113 | 25,427 |
2013 | 265 | 4,388 | 27,283 |
2012 | 475 | 4,438 | 27,858 |
2011 | 524 | 4,691 | 30,651 |
2010 | 943 | 4,948 | 31,690 |
2009 | 760 | 4,979 | 32,845 |
2008 | 588 | 5,209 | 32,249 |
2007 | 773 | 5,796 | 33,093 |
平均 | 546.3 | 4,658 | 28,700 |
※.交通事故、自殺者数は警視庁のデーターを参照
まとめ 飛行機は安全
飛行機事故による犠牲者を統計データーから検証しましたが、飛行機は極めて安全な交通機関であると言い切ってもいいのかと思います。もちろん、飛行機事故に合う可能性はゼロではないですが、限りなくゼロに近く、受け入れることのできるリスクと判断してもいいのかと思います。
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