タイから日本へ現金を持ち帰る方法 銀行送金、ハンドキャリー他

日本帰国に伴い、タイから日本へ現金を持ち帰った方法をまとめておきます。

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タイから日本へ銀行送金

タイからの銀行送金について

通常タイから日本へ現金を銀行送金する場合は、ワーキングパーミット(労働許可証)の提示を求められます。私のようなリタイアメントビザ取得者にはワーキングパーミットは発行されないので、外貨の送金証明書を提示して送金をしました。

送金する通貨は日本円かUSドルが現実的な選択肢です。タイバーツは日本の銀行で受け取りできないケースがほとんどで、送金できても日本円への両替手数料が割高なります。

タイの銀行ではタイバーツから日本円よりもUSドルに両替するほうが手数料が安いケースが多いので、タイから日本の銀行へUSドルで送金して、日本の銀行でUSドルから日本円に再両替するほうが手数料が安くなることもあります。

受け取りに必要な日本の銀行情報

日本円の送金であれば通常の日本円口座でも受取可能ですが、USドルで受け取る場合は外貨口座が必要になります。私の場合は新生銀行にUSドルで送金し、その時の事例で説明しますが、他の銀行でも大きな手順の違いはないと思います。

新生銀行はマルチカレンシー口座になっており、通常の総合口座の口座番号でそのまま外貨を受け取れます。また、USドルから日本円への両替手数料も15銭(スタンダードクラス)と格安(銀行によってかなり違う)なので、USドルで送金しました。また、18USドルの外貨の受け取り手数料も、全額キャッシュバックされます。

受け取りに必要な日本の口座情報は以下のとおりです。また、外貨の受け取りにはマイナンバーカードの登録が必要になるのでご注意ください。

口座番号、受取人、銀行名、銀行住所、SWIFTコード
※.いずれも英文(英数字)

タイから銀行送金

タイの銀行はSCB(サイアムコマーシャルバンク)を利用しました。銀行に出向きワーキングパーミット無しでの海外送金の可否を確認すると、海外から外貨送金して持ち込んだ範囲内では可能とのことでした。

私の場合はリタイアメントビザ所得時の外貨送金証明書を提示しましたが、銀行に送金記録は残っているので証明書なしでも可能かもしれません。また送金可能金額は送金時の外貨額で、私の場合はUSドルで1万ドル送金したのを、そのまま1万ドル送り返すことにしました。

また、現金をハンドキャリーした時に空港のイミグレーションで申告した外貨の持ち込み証明書も見せましたが、こちらについては送金不可でした。

外貨送金の手続きは送金依頼表(少し面倒くさい)に記入すると、その場で端末に入力してオンライン処理してくれます。必要事項を入力したモニターを見せてくれて、内容を確認して手続き終了です。手続きには30分くらいかかりましたが、係員がやってくれるので特に難しいことはありません。

送金にかかった費用は銀行の送金手数料が500バーツとタイバーツ→USドル/USドル→日本円の両替手数料です。送金は午前中に手続きしたら翌日朝には着金していました。

両替商で日本円に両替してハンドキャリー

タイでタイバーツから日本円に両替する場合は以下の記事を参考にしてください。私はバンコクのSIAMエクスチェンジとVASUで何回か両替していますが、1回に100万円程度あれば問題なく両替できています。

日本で100万円相当を超える現金を持ち込む場合は、税金は不要ですが税関申告が必要になります。通常の「税関申告書」に加え「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」が必要になります。用紙は空港にあり、申告金額は100万円単位の切り捨てで申告すればいいようです。申告は通常の無申告のレーンで受け付けてもらえ、申告するとスタンプを押した半券をもらえます。申告は特に何も言われませんでしたが、もしかしたら税務署から問い合わせがあるのかもしれないと思っています。

番外編:KT ZMICOの証券口座から銀行送金

番外編としてタイの証券会社KT ZMICO(現KTZに社名変更)から外貨送金をしたときの状況も紹介しておきます。KT ZMICOはタイの証券会社ですが、流暢な日本語を話す日本人対応のスタッフがおり、非居住者でも口座開設できる不思議な証券会社です。

KT ZMICOのオフィスに行って確認してきましたが、証券会社で取引した実績(取引量は不明)があれば海外送金可能とのことでした。口座に入金しただけで株式などの取引実績がないと海外送金は不可能と言っていました。

手続きは証券会社のパソコンを使って自分のオンライン口座にログインして、スタッフに日本語で教えてもらいながら行いました。必要な口座情報は銀行送金時と同じで、日本円かUSドルで送金するのがいいと思います。

日本からでもオンライン手続きでの送金もできるので、緊急時の資金回収には使えると思います。送金費用は銀行送金の手数料に加えて、証券会社の手数料が数百バーツだったと思います。送金日数は手続きから2-3営業日後にでした。

これまで日本に一時帰国の都度、あまり考えずにハンドキャリーで現金をタイに持ち込んでいましたら、結構たくさんのタイバーツがありました。タイ撤退時に現金の持ち帰りには意外と苦労したので、皆様も計画的にタイに現金を持ち込むことをお勧めします。

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コメント

  1. より:

    はじめまして
    このサイトのお陰でタイからお金を持ち帰る方法を証券会社から入金できる術を知り
    現在受け入れ銀行口座の手続き(マイナンバー申請等)を開始しました、
    15年ほど前にタイに行った際に現地に住めればと思い行くたびにハンドキャリーで
    リミット一杯の100万円を持ち込み、余ったお金をその都度現地の銀行口座に残していました。
    その後証券会社に移行し現在に至っていますが持ち帰る大変さに現在は苦労しています。
    税理士のサイトなどでは納税の件なども記載しており20万を超えるか否かのレベルでは
    ありますが配当収入などもあったと思いますが申告が必要なことなど知らず放置状態に
    してました。日本に送られてくる書類はタイ語で何書いてるかよくわからない状態なので
    尚更放置状態。
    近年は100万を超える額は税務署に連絡が行くとのことでハンドキャリー持ち込みのお金が
    所得扱いになり追徴税含めた税金を多分に取られるとか?!これは税理士のサイトで
    最悪の場合なのか何なのかよくわかりませんが実際はどうなのかと知りたくてコメント
    してみました。現在は現地に行くこともできず月に100万円を超えない額を分けて送金して
    行けば何事もなく持ち帰ることができるのか等知りたい次第です。どの道税務署で知られ
    ておりやることが同じであれば一度に全額を送金して質問に答える方がいいのか?
    証明するものが何もないので所得扱い等になったらどうにも腑に落ちません。
    何重課税なんだという話になるので。知りうる範囲内で結構ですので色々お話が聞けたら嬉しい次第です。

    • shepherd より:

      私も同様(まだ進行中)ですが、あまり考えずに海外口座に現金を置いておくと最後の処理が大変ですね。
      個人的な理解として参考になりそうなことを記載しますが、最終的には税理士などに相談してご自身で判断ください。

      海外から現金を持ち込むときの税務署の関心は、そのお金をどうやって入手したのかと納税の必要性です。
      今回のケースでの課税/非課税は以下でいいのかと私は理解しています。
      ・日本で得た給与所得(課税済み)のお金などを、再度日本に持ち込むときは非課税
      ・海外で得た、銀行預金利息、為替差益、株譲渡益、株配当、証券口座利息は課税
       →但し、すべての雑所得(日本発生分含む)と合わせて、年間20万円以内なら非課税
      まずはご自身で課税/非課税の区分を明確にし、課税が必要なら過去分含めてしっかり確定申告をする。
      非課税なら、非課税と判断して確定申告をしない理由を明確にしておくのがいいと思います。

      100万円の税務署への通知の件ですが、状況によって税務署から後日調査票が郵送されてくるようです。
      参考までに私の場合、今年に入り3回(銀行送金/証券会社経由の銀行送金/空港でHC分を税関申告)ほど100万円を超える持ち込みをしていますが今の所は何もありません。

      基本的に適切な税務処理をしていれば問題は起きないと思いますが、あまり波風を立てたくない場合は現地で日本円に両替をしてHCするのが確実かと思います。
      他には証券会社がKT-ZMICOであれば、日本からでもオンラインで海外送金手続きができるので何回かに分けて送金するのもいいかもしれません。
      KT-ZMICOは日本語が堪能なスタッフがいるので、電話かメールで事前に確認するといいと思います。
      他に思いつくのはタイ銀行のATMカードでセブン銀行などで日本円が引き出せますが、手数料が高い上に少額しか引き出せません。
      ビットコイン送金も興味があっていろいろ調べましたが、現時点ではメリット以上にリスクが大きいためやりませんでした。

      • より:

        コメントありがとうございます
        このコメントを読んだあと今回初めて証券会社経由で送金申し込みをしました
        ゆとりを持たせて日本円で80万ほどでやってみました
        ハンドキャリーでの持ち込みなので証明する物もなく、強いて言うなれば銀行口座からの
        引き下ろし額と一致すると思うので最悪はそれで確認とってもらうしかないですが
        銀行間の移行ではなく手持ち引き出しと余った残高の現地銀行への入金なので見方によっては
        証明のしようがないです。ただ億とかではなく数千万程度の額なのでそんな小口に対応する
        方が人件費の無駄になると思うので調査は入らないと思いますがお尋ねが来ない範囲内で
        口座間の移行を終えたいところです。

        怪しい訳ではないですが怪しまれない頻度で(月に4・5回のペースくらいで)小分けしながら
        90万前後を小分けしながら送金したいと思います。
        このサイトのお陰で持ち帰る道が開けました。心から感謝致します。ありがとうございます

        • 古橋 より:

          こんにちは。
          タイバーツから日本円への海外送金興味深く読まさせて頂きました。
          そこでお解りでしたら教えていただきたいのですが、私は以前銀行送金で3000万近くタイのカシコン銀行へ送金しコンドミニアムを購入致しました。そのコンドミニアムを今は売ろうと考えており仮に3000万円で売れた場合どの方法で日本へ持ち帰ろうか思案してるところです。そこでお解りでしたらおおよそでいいのですがお教え頂けたらと思うのですが、その方法として3っつ選択肢がありひとつはカシコン銀行での両替による銀行間の海外送金で、もうひとつは現地のレートの良い両替所で日本円に両替しその日本円をかしこん銀行から私の日本の銀行口座へ送金する方法もしくはその日本円をハンドキャリーする方法で最後はそちら様のサイトにあった情報でKT-ZMICOの口座を開設し少しトレーディングしたあと日本へ海外送金するというやり方が考えられます。この中で金額的に有利な方法はどちらだと思いますか?またおおよそでいいのですが、それぞれのコストをお教えいただけると大変ありがたいです。お手数をお掛けしてしまい申し訳ないのですが、お教えいただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

          • shepherd より:

            古橋様

            間違っているかもしれませんが、私の認識としてコメントさせていただきます。
            コンドの売買契約書などがあれば銀行送金できると思いますが、私はよく知らないのでご自身でご確認ください。

            為替(両替)手数料の概算ですが、
            ・カシコン THB→JPY 1.3%程度
            ・カシコン THB→USD 0.5%程度
            ・両替商 THB→JPY 0.2%程度
            https://www.kasikornbank.com/EN/rate/Pages/Foreign-Exchange.aspx
            http://www.siamexchange.co.th/home/#/

            まず両替手数料ですが街の両替商の圧勝です。
            銀行送金の場合は日本円送金より、USドルで送金して、新生銀行など為替手数料の安い銀行で再両替する方法が好ましいのかと思います。

            私が考えるに古橋さんのケースでは
            ・街の両替商で両替してHCするのが一番安いですが、貴殿の金額を考えるといろいろと大変そうです。
            ・カシコンから日本円で送金する方法は私は知りませんでした。
            →コンドの売買契約書などで本当に海外送金できるのあれば、両替は大変ですがいい方法だと思います。
            ・金額を考えると銀行送金が一番普通で確実な方法だと思います。
            →両替手数料以外に日本とタイの銀行で数千円づつの送金/受取手数料を取られますが、この金額だと両替手数料だけを重視すれば思います。
            ・KT-ZMICOですが送金の実務は銀行送金なので、手数料はカシコンから送金するのと大差ないと思います。

  2. 古橋 より:

    お忙しい中貴重な情報どうもありがとうございます。私は日本からの送金は新生銀行を使用しかしこんでバーツに両替したのでまたかしこんから日本へ送金する場合かしこんで日本円に両替できるものと思いこんでましたが、この点は確認が必要ですね。あとコンドを購入の際購入した今度を目的とした送金でなかったため、タイ国籍を持つ妻の名義となってます。この点もその売買契約書で私のかしこん口座から送金ができるかという疑問が残ります。また私は新生銀行からかしこんへの送金履歴だけでかしこんからしんせうぇの送金もできるものと思いこんでおりました。このあたりも問題ですね。両替商で両替してハンドキャリーの方法ですが、これが一番得みたいですが、私はやったことがないので、紛失のリスクは考えられますが、あとは手続きで実際どのような苦労が考えられますか?お教え頂けると助かります。よろしくお願いいたします。

    • shepherd より:

      古橋さん

      ・カシコン口座のタイバーツを送金時にUSドルや日本円に両替して、送金することは可能です。
      ・私も利用していますが新生銀行なら、USドルで送金して、新生銀行で日本円の両替するほうが両替手数料が安くなると思います。
      ・タイの外貨規制で色々と制約があり、無制限に海外送金はできないようになっています。
       ⇒ワーキングパーミットを持っていれば、比較的簡単だと思いますがそれ以外だと何らかのエビデンス(タイで不正に入手したお金ではないこと)が必要になります。
       ⇒私の場合は送金証明書の提示で送金ができましたが、銀行の送金記録(一旦引き出している)だけで送金ができるかは不明です。
       ⇒いずれにしても事前に銀行に行って奥さんにタイ語で詳細を確認してもらったほうがいいと思います。

      ハンドキャリーの場合は手間がかかる以外には、特に難しいことはありません。
      普通に両替商で逆両替するだけで、私の場合は100万円程度なら大金という扱いではありませんでした。
      どこかの私のブログに書いてあると思いますが、1度に100万円を超えた現金を持ち込む場合は、日本の空港で税関申告が必要になります。

      貴殿の金額を考えると銀行送金が一般的ですが、急ぎではなく年に数回タイと日本を往復するのであれば、奥さんと分担してHCするのも一つの方法だと思います。

      • 古橋 より:

        また貴重な情報どうもありがとうございます。私の場合は新生銀行からカシコン銀行に海外送金したのでそのカシコン銀行で受け取った金額はまた新生銀行に送り返すことは、カシコン銀行側で確認できるため単純に新生銀行の送金証明なしでも返金できると考えてたのですが、送金証明が必要ということでしたら、新生銀行にそれを請求しないといけないですね。あとはハンドキャリーですがこれも新生銀行からカシコン銀行に送金した証書があれば税関で申告さえすれば問題なく3000万円ぐらいを運ぶことは出来ると思ったのですが、これは難しいでしょうか?最悪タイ政府に没収されてしまうということが起きないか心配ですね。

        • shepherd より:

          古橋様

          ・送金証明書はリタイアメントビザを取得したときにタイの銀行で所得したものです。
           送金時に送金証明書は提示しただけで、実際にはマネージャーが銀行の端末の送金記録を確認していただけなので、本当に送金証明書が必要かはよくわかりません。
          ・HCで日本入国時は税関申告(後日税務署から問い合わせの可能性あり)さえすれば問題ないと思います。
           タイ出国時は2万ドル相当(外貨)の持ち出し規制があったと思いますが、送金証明と税関申告でクリアできるかは私は知りません。
          いずれにしても金額が大きいので専門家に詳細を確認したほうがいいと思います。