日本帰国時にシーズンオフの富士山に、富士宮ルートで登ってきましたのでメモとして残しております。シーズンオフの富士山登山は一般向けとは言えず、自己責任を問われる山登りになるので十分ご留意してください。
※.シーズンオフの富士山は誰にでも登れる山でないので、自分ですべての判断ができない方は絶対に登らないでください。
シーズンオフのメリットとデメリット
富士山の登山シーズンは7月1日から9月10日までですが、閉山直後で気象条件に恵まれれば登山中級者でも登山可能だと思われます。
メリット
登山シーズンはマイカー規制を行っておりますが、シーズンオフは解除され、富士宮口の5合目まで車で行くことができます。このため、駐車場代、シャトルバス代、入山料が無料になります。そのためアクセスが簡易になり、早朝からの登山も可能になります。
・駐車場代、シャトルバス代、入山料が無料
・登山客が少なく空いている
デメリット
シーズンオフのデメリットは山小屋がクローズされ、自己完結で登山を終える必要があります。食料、飲料は自分で携行する必要があり、道中にトイレ(隠れる場所は少ない)もありません。また、山小屋で宿泊できないため日帰り登山が必須になり、健脚者向けの登山になります。
また、9月になると急に気温が低くなり、10度以下になることはザラで雪が降ったり氷が張ったりすることも珍しくありません。シーズンオフの富士山は天気のいい日を狙って行くのがベストだと思います。
・日帰り登山に限定(健脚者向け)
・気温が低い
・自己責任を問われる
シーズンオフ登山の注意事項
実際にシーズンオフの富士山に登ってみて、夏山シーズンと違うと感じたことをまとめました。一般的な富士山登山については、ガイドブックを読むなりしてご理解ください。
登山パターン
近年では山小屋で宿泊する1泊2日の富士山登山が推奨されていますが、山小屋が営業していないため日帰りの弾丸登山が必須になります。富士山は特別な登山技術は不要ですが、それなりの体力は必要になります。秋は日照時間が短くなるので遅くても朝6時には出発して午後4時には下山することをお勧めします。
登山ルート
富士宮ルートですが、登山ルートはよく整備されており、迷う可能性は低いと思います。但し、山小屋のクローズに伴い、案内看板が撤去されていたり、山小屋の名前が分かりませんでした。私の場合はすべての山小屋の位置と標高を覚えていったのが役に立ちました。
食料・飲料
山小屋が営業していないため、食事と飲料は自分で持参する必要があります。私の場合飲料は2リットルの飲料水を持っていきましたが、途中で汗を掻いたせいか少し足りませんでした。食事は昼飯と行動食だけなので、それほどシビアに考えなくてもいいと思います。
登山ウェア
準備した登山ウェアは、Tシャツ、長袖シャツ、ウインドブレーカー(兼レインウェア)、薄手のダウンジャケットでした。ウェア選択は正解でTシャツからダウンまですべて利用する機会がありました。富士山は標高、日向/日陰、風で目まぐるしく体感温度が変わり、ウェアの調整が大変でした。
富士宮市の天気予報が33度快晴で微風、頂上の気温は体感で10度くらいの気象条件でした。
富士山登山
富士山登山の様子を写真でお伝えします。私が登った日はシーズンオフにも関わらず100-200人くらいの登山客(みんな健脚でペースが早い)がいました。
天気予報で快晴の日を狙って、閉山2日後の2019年9月12日に富士山登山に行ってきました。愛知県の実家を深夜1時半頃に出発して、5時頃富士宮口5合目に到着し、5時15分の夜明けとともに登山を開始しました。
高度3,200mくらいから高山病による吐き気に悩まされましたが、約5時間半で頂上の剣ヶ峰に到着しました。その後は頂上のお鉢巡りをしてから下山して、3時半ごろには駐車場に戻ってきました。久しぶりの登山でかなり疲れましたが、空いていて快晴の登山日和で、9年ぶりのいい富士山登山ができました。
■富士宮口5合目 ここから標高差1,377mの登山
■登山口からすぐのトイレ 駐車場のトイレよりこちらがお勧め
■6合目雲海荘 例外的に営業中(朝はクローズ)
■この看板を超えて富士山登山 通行禁止看板だが法的には問題ないと認識
■快晴の登山道 頂上がかすかに見える
■途中の山小屋と雲海 雲の上は直射日光がキツく、日焼け止めとサングラスを忘れて失敗
■急勾配の岩場 難易度は低いがとにかく体力が必要
■9合目万年雪山荘 残り標高差300m足らずだが、ここからが正念場
■最後の上り キツイが足を止めずに登り続ければいつか山頂に着く
■山頂の鳥居 鳥居をくぐれば山頂はすぐ
■山頂側の通行止めゲート
■頂上富士館 登山客はまばらにいる 健脚揃いでベテラン登山家が多い
■頂上浅間大社奥宮
■富士山山頂剣ヶ峰 更に20分くらい登ったところが本当の頂上
■旧気象観測所 ここが富士山山頂3,776m
■富士山山頂の指標(逆光ですみません)
■クレーター お鉢巡りは1時間20分くらいでクレーターを1周できる
■山頂の岩場
■山頂から雲海の眺め
富士山登山感想
オフシーズンの富士山登山でいろいろな面でプレッシャーを感じながらの登山となりました。高山病に掛かったのは誤算でしたが、なんとか9年前と同じぐらいのペース(疲れてヘロヘロなのは同じ)では登れました。
シーズンオフの富士山はあらゆる面で自己責任が問われますが、閉山直後の天気のいい日であれば、シーズン中とそれほど難易度は変わらないように感じました。シーズンオフの富士山は誰にでも登れる山ではありませんが、健脚で登山経験が豊富な方は挑戦してみるのもいいのかと思います。
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